基礎ゲンゴロウ学

ゲンゴロウ科

ヒメゲンゴロウ亜科 Colymbetinae

いくつかの小族があったが、現在は Colymbetini 1族にまとめられている。

族 Colymbetini

極地を除き全球的に分布する。11属に分けられ、日本産は2属。

Colymbetes Clairville, 1806

ヒラタヒメゲンゴロウ属

全北区に20種ほど分布する。かなりの高緯度にも生息し、グリーンランドにもいるらしい。現在の日本領内には分布しないと思われていたが、1990年代になって1種が報告された。

Colymbetes pseudostriatus Nilsson, 2002

エゾヒラタヒメゲンゴロウ

北海道、青森県に分布する種の学名は当初 C. dolabratus (Paykull, 1798)C. tolli Zaitzev, 1907 が当てられたが、サハリン産を基に上記学名で記載された。

和名は 神谷 (1938) では、ヒラタヒメゲンゴロウ、オオヒラタヒメゲンゴロウがそれぞれ C. dolabratusC. dahuricus Aubé, 1837 に対して使われていたが、分布知見が現在のものと矛盾しないので、 C. pseudostriatus に対して新たな和名エゾヒラタヒメゲンゴロウを使うのは妥当だろう。

Rhantus Dejean, 1833

ヒメゲンゴロウ属

極地を除き全球的に分布し、大洋島にも広く進出している。

2亜属に分けられていたが、 Nartus Zaitzev, 1907 は別属とされた ( Balke et al. 2017) 。

日本産4種。

Rhantus suturalis (W. S. Macleay, 1825)

ヒメゲンゴロウ

ヒメゲンゴロウ

北海道~八重山まで、国内では最普通種と呼ばれるほど普遍的。世界的にはシベリアを除く旧北区、東洋区、オーストラリア区。

その普通種も2000年代に入って激減したが、一度張られたレッテルのためかあまり注目されない。

長く R. pulverosus Stephens, 1828 の名で知られたが、現在は上記が適格名とされている。

Rhantus yessoensis Sharp, 1891

エゾヒメゲンゴロウ

北海道では山地に普通。伊豆諸島でも一部で多いが、本州本土では中部以北に数か所のみ。そして九州の霧島山周辺(宮崎県、鹿児島県)と不可解な分布を示す。海外では中国、韓国。

ゲンゴロウ科

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