Laccophilus shinobi Yanagi & Akita, 2021
イガツブゲンゴロウ
2021年に三重県から記載されたルイスツブゲンゴロウに極めてよく似た種。現時点では原記載以降の公表された情報はなく、知られた生息地は原記載地である農業用のため池一か所のみ。
特異なのは後翅に短翅型から長翅型まで連続的な変異が見られ、長翅型でも翅脈含め全体が弱々しく個体群全体で飛翔能力が欠如している可能性が高い点である。この点だけをとらえるとルイスツブゲンゴロウの分散多型のひとつとも考えられるが、上翅斑紋やオス交尾器、幼虫の頭部形態に有意な差があるようなので、孤立した個体群が急速に分化している過程 を見ているとも考えられる。近隣に類似の個体群はないのか、生息地のため池が歴史的にどのように管理されてきたのか等を含め種の分化を考える上で興味深い存在である。
本種は現在ルイスツブゲンゴロウ Laccophilus lewisius Sharp, 1873 のシノニムとされている ( Watanabe et al. 2025 ) 。